むずむず脚症候群(RLS:restless legs syndrome)には、下肢に不快な感覚(虫がはうような感覚、ムズムズ感、ほてり感など)があり、夕方から夜間に症状がひどくなる特徴があります。不快な感覚を解消しようと脚を動かさざるを得ない状況が続き、脚を動かすと不快感が軽くなります。足の不快感のため(ムズムズ足)、不眠(入眠困難)の原因となります。周期性四肢運動障害の合併が多く、中途覚醒も引き起こします。
むずむず脚症候群の認知度は依然として低く医療従事者の中でも認識が不十分であるため、どの診療科に受診すれば良いか分からず困っている方が多いようです。睡眠の専門医が不足している現状もあることから、適切な診断を受けるまでに病院やクリニックを何軒も受診している場合があります。
原因として、脳内のドーパミン機能異常が有力視されています。貧血(鉄欠乏)、甲状腺機能異常などでも、むずむず足症候群の症状が起こることがあります。また、腎不全に多く合併し透析患者によく見られる睡眠障害として知られています。
むずむず足症候群の診断は自覚症状の評価を行い診断基準に基づいて行うため、基本的に終夜睡眠ポリグラフ検査の必要はありませんが、合併することが多い周期性四肢運動障害を評価する際は終夜睡眠ポリグラフ検査が必要となります。治療管理として、まず二次性の要因(鉄欠乏、甲状腺機能異常など)の除外を行います。薬による治療としてドーパミン製剤とベンゾジアゼピン製剤があります。適切な診断と治療により、脚の不快な症状や不眠の改善を期待することができます。 |