2017年02月01日
仁愛診療所のスタッフです。もちろんDrではありません。
「精神科の医師は、どうやって病気の診断をしているのかと思ったことはありませんか?」
Drに話を聞いたり、カルテを見たりしてみると・・・
初診の場合:
当院は、クリニックでは珍しいケースですが、診察の前にスタッフが聞き取りを行います。診察時間には限りがあるので、事前に充分な情報を得るためです。聞き取る内容は、<職業、家族構成、通院歴、通院状況、処方、病歴、家族歴、生育歴、性格、学歴、職歴、家族等の関わり方、仕事上の情報、人間関係、一日のスケジュールなどなど> 約1時間掛かります。その情報を基に医師の診察となります。
診察開始です。
(1) 診察室に患者さんが入って来た段階で、全体像として顔色、身なり、姿勢、挙動(挨拶、歩き方、座る位置、視線)を観察しています。
(2) 何が困っているのかを伺いながら、表情、口調、態度、疎通性を観察しています。
(3) 時系列の確認。患者さんは今現在の症状を切々に話そうとしますが、その前に生活環境などの背景は大事です。
いつから何がどうなってきたか。仕事内容、職場状況、家族のことなどを絡めた人間関係や背景を掘り下げながら、原因、思考、理解力、判断力、受け取り方を探っています。
その上で、今の症状を詳しく確認します。
*この時点では、病像のイメージは出来ていて、おおよその疑い病名に絞り込んでいる場合が多いです。
(4) その診断基準に合致するかどうかの確認問診が始まります。
*精神科にも当然、病気診断の明確なガイドラインはあります。
(5) 診断をお伝えします。本人の希望になるべく添う方向で治療方法を相談していきます。指導や注意も合わせて行います。
初診時だけで診断を確定させることが難しいケースや判断に困る場合もあるそうです。
検査が必要なケースは検査後に診断をすることになりますし、精神疾患が混在し、一つだけでない場合も多く見られます。
治療を重ねる経過で、情報の追加や訂正、症状変化、薬の反応状態などから診断を確定したり、追加、変更をしていく時もあります。
うつ病だけでも、病態により様々に区分されていますが、患者さんに伝えるのは「うつ病」とだけになる場合が多いです。
精神科の診察は、言葉のやり取りが多いので、誇張をしない的確な表現が求められます。ただ、医師が判断しているのは、言葉だけではないということです。
早めに医師に相談していただくことにより、適切なアドバイスをさせて頂きます。
まずはご相談ください。
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